・ 宇宙と人の一生
子供の頃、1日がとても長く感じていました。
小石一つあるだけで、葉っぱ一枚見ているだけで、ちょっとした時間でも心の中に想像の世界が果てしなく広がっていました。
大人になると、毎日あっという間に過ぎていく。
ほっと一息、外を眺め緑を見て、空を見て、楽しい想像を巡らし始めても、途中でモヤがかかって子供の頃のように伸び伸びとイメージが広がらないと感じます。
老化なのか、集中力の低下なのか。
宇宙の始まり、ビッグバン。無の空間が長い間圧縮され、ある日突然大爆発がおこり原子や陽子、中性子と今ある物質の元となる物があっという間に作り出されたそうです。
子供も、大人から見れば無意味に思える時間や行動の中で、何かすごいものを自分の中に圧縮しているのかもしれません。そして、ある日ビックバンが起き、何かしら実を結び、その子の人生の軸みたいなものが出来ていくのかもしれません。
今の子供達は何かと忙しそうで、もう少し自由な時間があれば良いのにと思います。
でも意外に子供達は、ちょっとした時間のあいだ、心の中で果てしない想像の世界に遊んでいるものなのかもしれません。
いくら自由な時間が沢山あっても、想像する心がないと満たされない時間ばかり過ぎてしまう。
今、自分は子供の頃とは違った楽しみ方が出来るワクワク感を感じています。
でも子供の頃のような、あの濃縮された豊かな時間というのは、もう体験出来ないのかなと思ったりもします。
子供の頃しか体験出来ない事がありそうです。
計画的に、効率よくと大人は子供に接してしまいがちですが、せめて想像する心の自由を奪わないこと、小言を言いすぎて、やる気を奪わないこと。
子供の中にビックバンがおこるまで、どうか親として自爆してしまわないように。
子育ては精神的にも修行のような毎日ですが、日々上手く感情のコントロールが出来るようにしていきたいなと思いました。