・ 3.11だけの問題じゃないと考えると見えてきたもの。
ダンテ「神曲」の一節。
「地獄の最も暗きところは、倫理の危機にあっても中立を標榜する者たちのために用意されている」
心の問題は、忘れることで救われることもあります。
後世に残さなければならない、忘れてはならない事実もあります。
3・11。あの日から6年。
原発事故による風評被害等で、仕事を再開出来ない農家さんも多いようです。
そもそも災害大国のうえ原発も稼働している国で、いかに国民の食の安全を守るのかといった議論が十分になされて来なかったことに疑問を感じます。
人災天災問わず、状況により国産の食材が手に入らなければ外国に頼るような考えであれば、国として国民に対して、また生産者・消費者どちらに対してもあまりにも無責任なのでは。
原発事故に限らず、ただでさえ天候や原油価格高騰など経済のバランスに左右される不安定で、それでいて人命にも直結する、なくてはならないお仕事に対し。
そんな大事な産業と、それを支える方々の生活を、普段から(災害時含め)国全体で支える仕組みを作るべきでは。
資本主義社会とはいえ、日本の食を支える産業は言わば公務に近いと思います。
人災天災リスクを想定し(想定外は想定内です)、対策を前もって国が具体的に決めておくべきです。
過去に学び、未来に備える。
戦争・災害など、人間は長い歴史の中で同じ過ちを何度も繰り返してきました。
忘れない努力が足りなかったせいでしょうか。
それとも根本的に足りなかった何かのせいでしょうか。
忘れたいこと。
忘れてはいけないこと。
忘れるのは恥ではない。
問題解決を先延ばしし、見て見ぬふりをすることを恥じるべき。
普段は忘れていても、有事に即行動し対処できるマニュアルづくりを。
食の問題は国防の問題でもあります。
国民の代表者がいて税金を集めていながら、そのような大事な問題の解決をボランティア・募金頼みにしていることに大きな矛盾を感じます。
責任ある立場の方々が精一杯リーダーシップをとり、100年限定プランではなく長い目で未来を見据えたプラン・マニュアルづくりを。
中央と地方の横糸と、過去と未来の縦糸がしっかり組み合うことで、国という強固な一枚布が織りあげられるように。
自分だけ、今だけ良ければ良いといった考えが、その織り目を緩めてしまわないように。
傷ついた方々は毎日精一杯の生活。
被災者以外も毎日精一杯の生活。
・被災者は、まずは傷を癒し、自分たちの生活を立て直していく事に集中できるように。
・その他の国民も、まずは自分の生活を。そのうえで被災地に目を向ける。手を差し伸べる。大事なのは普段から常に政治に関心を持ち続けること。
・公務員、議員は自分の仕事をしっかりやる。民意を国政に反映させるために国民が払う税金からお給料をもらい、税金を使い仕事をしているのでは。
自分の役割にそれぞれ責任をもつ。
責任の押しつけ合いをしていると責任の所在がうやむやになり、問題の根本的な解決がなされないまま負のサイクルが続いてしまう。その狭間で苦しむのは罪のない弱い立場の人達です。
1人では出来ないことをチームワークで乗り越える。
自分だけ上に必死で這い上がり助かったと足元を見たら、下の世界が天国だったなんてこともあるかも知れませんね。